7.  無浴法の原理


最後になりましたが、なぜ薄めたEM発酵液を皮膚に塗布すると入浴が不要になるか、その原理を説明しなければなりません。しかし現時点では人間の皮膚、特に上皮の角質層に常在する微生物(常在菌)についてはあまり研究が進んでいないようです。そこで以下に微生物研究者、井上真由美氏の文献の抜粋を紹介することで皆様のご判断を仰ぐことにしたいと思います。

ここに一部任意に引用させて頂いた井上真由美氏の著作は、EMと無関係に、しかも一般向けに書かれています。それだけにお読み頂くとEMがどのように働いているか、比較的客観的に推測することができます。
野生動物が砂浴びなどにより皮膚に常在菌を宿すのも、子供の元気な常在菌を大人がもらうのも、EMにより常在菌が元気になることも原理的には同じです。EM無浴法の原理は自然の生き物たちと同じように常在菌との共生にあるようです。井上氏は、微生物を敵と見なし排除してきた私たちの生活習慣を、ここらで根本的に改める必要があるのではないか、石鹸で手を洗うという常識でさえもう一度考え直さなければならない、という極めて重要な提言をしておられます。
化粧品やスキンケア用の化学物質は言うに及ばず、純粋石鹸を使用しても貴重な常在菌を殺したり洗い流してしまいます。分泌物老廃物はそのまま皮膚に蓄積され、放置すると腐敗します。常在菌で処理されない分泌物は垢や汚れ、悪臭となり、肌着も汚れやすくなります。そのため次の入浴が不可避となります。そしてまた皮膚の貴重な常在菌が一掃されます。この悪循環によって人は一生お風呂に縛られているのです。その人体の汚れを溶かしたお風呂のお湯の汚染度をご想像ください。
人体は汚れるもの、お風呂に入らなければ汚れは落ちないという思いこみを捨てなければなりません。皮膚からの分泌物は、ことごとく常在菌によって利用され、身体の生きた防壁となります。EM無浴法の教えるところは、『汚れとして捨てられるべきものは一切無い。』ということです。やはり自然界の一部である人体もまたことごとくが共生し、生し合っているのでした。
私たちが清潔に生きるということは無菌状態であることではなく、周囲の常在菌と高い共生共済状態にあることです。EMは本来人体の持つ防御リフレッシュ機能を私共夫婦の弱り切った皮膚に甦らせてくれたのでした。皆様、どうかこのEM無浴法をご活用の上、さらにこの技術を発展させ、広めてくださいますよう心からお願い致します。

以上


現在研究実験中のテーマ(今後のリビジョンアップで報告します。)